Episode.2〜長瀬城Twitter小説『初めての女風』〜
2022/04/30 長瀬 城

〜長瀬城Twitter小説『初めての女風』〜
Episode. 2
◇◇◇
男性「待ち合わせですか?」
私「あ、、」
男性「友達との予定が無くなっちゃって〜!笑
今ヒマじゃないっすか?」
って、ナンパかーい!!!
私は待ち合わせであるということを素っ気なく伝え、
顔を伏せながら、そそくさと3メートくらい横に移動した。
◇
焦ったぁ〜、、、
ついにセラピストさんが来たのかと思った、、、
そうか、ここはナンパスポットでもあるのか。
確かに周りを見ると、特に予定があるわけでもなさそうな何人かのお兄さんが、
ちょろちょろと行き来している。
いやでも、今のヤツのおかげで緊張が少し和らいだ。
というか気を紛らわせられた。
多少本番のシミュレーションにもなったような気がする。
思わぬハプニングになぜか感謝をしながら、
私はもう一度大きく深呼吸をした。
◇
ほんとに、もうそろそろ時間だ。
街を闊歩する男性が、みんなセラピストに見える。
あんな感じの人だったらいいな。
あんな人が来たらどうしよう、、
そんなことを考えていると、
前からマスクをした一人の男性が近づいてきた。
◇
「○○さんですか?」
口元は隠れているものの、
柔らかな笑みであることはその目元から感じ取ることができた。
私「は、はい、、」
セラピスト「はじめまして。○○です。」
彼はチラッとマスクを外し、
ニッコリと微笑んだ後、軽くお辞儀をした。
◇
イケメン!という訳ではなかったが、
親しみやすく清潔感のある好青年という感じ。
私は心の中で「セーフ、、」と唱えた。
第一関門「ルックス」はまぁ大丈夫そうだ。
ネットで十分に吟味はしたし、
そもそも顔重視ではないとは言え、
やっぱり見た目があんまりな人はちょっと、、、
という気持ちはあった。
◇
「何を偉そうに言ってるのよ!笑」
と、心の中で自分自身にツッコミを入れながらも、
想像上でしかなかったセラピストという生き物を実際に肉眼で確認し、
少しだけほっと落ち着いた。
◇
彼が一言二言放った軽いギャグも、
爆笑という訳ではなかったが、気持ちを和ませる材料にはなった。
とは言え、さっきから続いている心臓のバクバクは、そう簡単には収まらない。
土地勘はなかったので、とりあえず彼のエスコートに身を任せるが、
隣を歩く距離感もまだ定まらず、
ただよちよちとついていくしかなかった。
◇
彼は希望のホテルを聞いてきたが、
予算は事前にDMで相談していたし、綺麗ならどこでもいい。
というか、緊張で何も考えられない。
歩きながら彼が投げかけてくれるアイドリングトークも、半分以上入ってこず、
当たり障りのない返答と、引きつった笑顔で返す自分がいた。
◇
次第にホテル街へと入っていく。
独特でちょっと怪しい雰囲気もあるが、
あっ今からそんなことをするんだった、
という実感も少しずつ湧いてきた。
「ここでも大丈夫ですか?」
彼は、あからさまなラブホテルっぽくはない綺麗な建物の前でそう言った。
長瀬城Twitter小説『初めての女風』
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