’’なあなあ’’にならない宣言。
2019/08/07 長瀬 城

セラピストもやはり人間。
何度も同じお客様にお会いすると、どんどん友達のようになってしまうパターンもあるらしい。
お客様がそれを求めるのであればそうすべきだが、僕は基本的にはそのような関係にならないようかなり心がけている。
なぜなら1回目でも20回目でも、頂く金額は同じだからだ。
もちろん人と人。 会うたびに心の距離は近づく。
それはとても良いことだし、僕もお客様と何度もお会いし互いを知り、どんどん心が近づくことがとても嬉しく、感動すら覚える時もある。
このようなサービスなので体の触れ合いもあるが、心が通じ合うことによりさらに気持ち良くなって頂けるし、
そしてまた心が近づくという好循環が生まれる。
しかし勘違いしてはいけないのは大前提として、こちらが「お客様に喜んで頂くために尽くす」というところ。
初めての対面はこちらも緊張もするし、心構えやシミュレーションなどもしていくが、
何度も会うと、会話の雰囲気や施術内容の好みなどもわかってきて、
気合はあまり入れずとも、待ち合わせ場所へ向かえるようになってくる。
また、お客様は皆さんとても丁寧でお優しく、こちらのことも気遣って下さり、時には僕のために何かをしてくれて喜ばせて下さる時もある。
全てにおいて、構えず自然でお互いを思いやる関係というの、とても良いし、
お客様もあまりこちらが緊張して気合を入れて来られるよりは、セラピストにもリラックスして臨んで欲しいとも思うかもしれないが、
それと、「なあなあになる」というのとは全く違う。
一流ホテルは、何度も利用したからといってホテルのスタッフが友達のように接してくる、ということはない。
レストランの料理の味が、通うたびに不味くなる、ということもない。
むしろ、頻繁に利用するお客様には、より一層のサービスになるだろう。
こちらも、一流ホテルと同じくらいの料金をもらっている。
にも関わらず、態度、身なり、会話、施術、が友達のようになってしまうなんてあり得ない。
サービスのクオリティが落ちるどころか、より喜んで頂くためにバージョンアップさせていかないといけないし、
そのためには、それなりの努力も必要だ。
だから、毎回シミュレーションもするし、気合も入れる。
自分の1日の中の予定の一つとしてお会いするのではなく、全神経をその時間に注ぐ。
貴女をがっかりさせたくないから。 貴女に喜んで欲しいから。
友達じゃない。 勘違いしてはいけない。
、、、と常に自分に言い聞かす。